小田急電鉄、AIで踏切内の歩行者・自転車を高精度検知するシステムを導入 2026年6月24日から運用開始

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導入の背景と目的

小田急線では、これまでも「警報機」「遮断桿」「安全確認用カメラ」といった基本的な安全設備に加え、列車を緊急停止させる「非常ボタン」や、これを乗務員に知らせる「特殊信号発光機」を全踏切に整備してきました。また、交通量の多い踏切には、主に自動車の立ち往生を検知する「踏切障害物検知装置」が設置されています。

今回の「AI踏切画像解析システム」の導入は、従来の装置では検知が難しかった歩行者や自転車、バイクの検知精度を高めることを目的としています。高齢化の進展などにより踏切の利用環境が多様化する中で、より一層の安全性向上と安定運行を目指します。

非常ボタン

鉄道信号機

「AI踏切画像解析システム」の仕組み

このシステムは、名鉄EIエンジニア株式会社、株式会社トヨタシステムズ、東邦電機工業株式会社が開発し、2023年1月からの実証を経て導入されます。主な仕組みは以下の通りです。

  1. AIによるリアルタイム解析
    既設の「安全確認用カメラ」の映像をAIがリアルタイムで解析し、歩行者(車いす利用者を含む)、自転車、バイクなどを判別して動きを追跡します。
  2. 危険検知と列車停止
    踏切動作(遮断桿が下りた)後、追跡対象が踏切内に取り残されていることをAIが検知すると、信号設備と連動して以下の2つの対応を行います。

    • 当該踏切に接近する列車に対し、速やかに停止するためのブレーキを動作させる信号を流します。

    • 当該踏切に設置されている特殊信号発光機を点灯させ、接近する列車の乗務員へ危険を知らせます。

    • 自動解除機能
      踏切内に取り残された状況が解消された場合、上記の対応は自動的に解除されます。

実証期間中には、屋外特有の課題である夜間や降雨時など、環境条件の変化に対応するための検知精度向上が図られました。

監視カメラ

システムの概念図

運用開始箇所と今後の展開

2026年6月24日からは、以下の4つの踏切で運用が開始されます。今後は、さらなる運用箇所の拡大が検討されています。

  • 南新宿駅~参宮橋駅間

    • 南新宿2号踏切

    • 南新宿4号踏切

    • 南新宿5号踏切

  • 向ヶ丘遊園駅~生田駅間

    • 向ヶ丘遊園9号踏切

映像データの取り扱いについて

安全確認用カメラから取得される映像は、踏切内の危険検知のみに利用され、特定の個人を識別する目的には利用されません。解析データは厳正に管理され、1年以内に適切な方法で破棄されます。

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