駅ホームの安全確保と人手不足への対応
内閣府が公表した交通安全白書によると、2022年度には駅ホームからの転落事故が約2,200件発生しています。事故防止策として可動式ホーム柵の導入が進められていますが、設置費用や設置条件の制約から、国内全駅での導入は約1割に留まっているのが現状です。このような状況の中、鉄道事業者では転落事故防止などの安全対策が急務となっています。さらに、人口減少による人手不足が進む中、運転士・車掌や駅係員による安全確認・監視業務の負担軽減も重要な課題となっています。
3D LiDARセンサーによる高精度検知
「ホーム転落検知サポートシステム」は、自動運転車などで活用が進む3D LiDARセンサーを採用しています。このセンサーは、立体的な物体検出と高密度レーザーデータにより、線路への転落や駅ホームと列車との隙間に挟まった人を高精度かつリアルタイムに検知することが可能です。検知情報は駅ホーム上の信号設備と連携し、運転士・車掌、駅係員へ即時に通知されるため、危機事象の見落としを防止し、現場の安全確保・安全確認業務を支援します。

また、監視は列車の在線・非在線時を問わず可能なため、無人駅や省人化が進む駅でのホーム監視の自動化にも活用が期待されます。本システムは、3D LiDARセンサーと制御部(サーバー機器)のみで構成されるため、大規模な設備が不要で、既存の駅環境にも導入しやすい点が特長です。

導入事例と今後の展開
現在、OKIは名鉄EIエンジニア株式会社と協業し、名古屋鉄道株式会社の鉄道駅3駅で本システムを運用しています。OKIは今後も、長年にわたり培ってきた物体検知技術や誤検知抑制の技術に関するノウハウを活用し、駅ホームにおける安全確保や列車の定時運行を支援するソリューションを提供し、交通インフラの発展に貢献していく方針です。販売目標として、2030年までに200セットの販売を目指しています。
関連リンク
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「ホーム転落検知サポートシステム」紹介サイト: http://www.oki.com/jp/railway/index.html
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OKIテクニカルレビュー「曲線ホームの安全を支援する3D LiDARを用いた転落検知システムの技術開発」: https://www.oki.com/global/ja/technologies/otr/2025/n244/r10/

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