サービス提供開始の背景と目的
近年、AIの急速な進化はビジネスに大きな恩恵をもたらす一方で、サイバー攻撃は高度化・高速化し、システムへの侵入を完全に防ぐことは困難になっています。攻撃の標的はIT領域にとどまらず、OT領域やサプライチェーン全体へと拡大しており、企業には予防対策の徹底に加え、万一の侵入時にも事業への影響を最小限に抑え、迅速に回復できる体制の構築が求められています。このような状況に対応するため、日立製作所は「HMAX Cyber」の提供を開始しました。
「HMAX Cyber」の特長
「HMAX Cyber」は、AIで社会インフラを革新する次世代ソリューション群「HMAX by Hitachi」を支える共通ソリューションの一つです。Anthropic、OpenAI、Google Cloudなどとの連携を通じて得られるフロンティアAIの活用に関する知見と、日立が鉄道、電力、産業などグローバル規模での社会インフラ現場で培ってきた運用・防御の実践知、そしてお客さまと課題を乗り越えてきたGlobalLogicの経験値を融合しています。この融合により、AI時代の企業の事業継続を強力にサポートします。
日立は、グローバルの鉄道システム事業を担うHitachi Railで、Google Cloudと協業し、脅威対応を自律的に行うAgentic SOC(Security Operations Center)を導入するなど、自社実践を通じて得られる実効性や運用知見をサービスへ継続的に反映し、高度化を図っています。

3つのサービスカテゴリー
「HMAX Cyber」は、以下の3つのサービスカテゴリーで構成され、BCP(事業継続計画)の策定から脆弱性の可視化、サイバー攻撃の予防、迅速な復旧、BCPの実行までをトータルで支援し、企業のレジリエンス向上に貢献します。
Govern & Identify(見通す)
潜在的なリスクを見通し、備えるためのサービスです。BCP策定や法規制対応の支援により、有事の対応手順を明確化し、IT・OTを横断して情報資産や潜在的リスクを可視化します。GlobalLogicを中心とするFDE Teamの経験値とフロンティアAIを活用した脆弱性診断により、複雑なセキュリティリスクの早期特定を支援し、PSIRT(Product Security Incident Response Team)構築支援を通じて攻撃者に先んじて自社の弱点を発見・対策します。
Manage(守り続ける)
専門家とAIの協働により24時間365日守り続けるサービスです。日立のIT・OTの統合SOCによる継続監視のもと、AIエージェントが自ら脅威を探索・検知し、初期対応までを自律的に行うAgentic SOCによる最新の運用を実現します。グローバルで収集・分析した脅威インテリジェンスがこれを下支えし、最新の攻撃手法や脆弱性の動向を継続的に取り込み、攻撃の予兆を先回りで捉えることで、自動検知から一次対応、ネットワーク隔離などの封じ込めまでを迅速に実施します。
Recover(戻す)
万一の際にも素早く事業を戻すためのサービスです。サイバー攻撃を前提とした回復設計、迅速なデータ復旧、および経営層を巻き込んだBCPの実行を支援します。Hitachi Vantara独自のストレージによるデータ保護技術を活用し、外部から侵入できない領域に重要データを保護するとともに、攻撃直前の正常な状態へ迅速に復旧できる環境を提供します。また、日立のBCPノウハウにより、被害を受けたシステムの復旧作業から経営層による迅速な状況把握・意思決定までを支援し、事業の早期復旧に貢献します。

日立の強みと今後の展望
日立は、IT、OT、プロダクトの知見を結集したフィジカルAIの社会実装にも注力しており、「HMAX Cyber」においても、今後さらなる機能拡充とグローバル展開を進めるとともに、パートナーとの協業による高度化を推進していく予定です。これにより、企業活動の継続と社会インフラの安定稼働を支え、持続可能な社会の実現に貢献します。
日立製作所 執行役常務 AI&ソフトウェアサービスビジネスユニットCEO 細矢 良智氏は、「日立は、これまでIT・OT・プロダクトの領域で長年にわたりセキュリティ対応の実績を積み重ねてきました。今回、日立自身のカスタマーゼロとしての実証成果やフロンティアAIの活用により、予防から運用監視、そして有事の高速復旧までをトータルでカバーする日立ならではのサービスを提供できることを大変うれしく思います。今後も、HMAX Cyberを高度化し、お客さまの安全で持続可能なビジネス成長と強靱な基盤構築に貢献してまいります。」とコメントしています。
関連情報およびイベントでの紹介
「HMAX Cyber」は、日立が2026年9月3日(木)~4日(金)に開催する「Hitachi Social Innovation Forum 2026 JAPAN」において、セッション「ES02-01: 協創で実現するAI時代の社会レジリエンス」および展示「EX13: 事業と製品を守る: AI時代のサイバーセキュリティ」の中で紹介される予定です。
詳細については、以下の関連Webサイトをご確認ください。
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