背景と技術連携の経緯
JR西日本では、踏切などの鉄道関連施設において多数の遮断棒を運用しており、車両接触による破損が鉄道の安全・安定輸送に大きな影響を与える長年の課題でした。このため、衝突しても折れにくい遮断棒の技術開発を進めてきました。この技術はJR西日本とT-SoLinx株式会社(旧社名:株式会社てつでん)にて共同で特許(特開2012-188032)を取得しています。
一方、駐車場においてもゲートバーへの車両接触・破損が頻繁に発生しており、利用者と運営側の双方にとって大きな負担となっています。こうした共通の課題に対し、両社は連携し、鉄道分野で培われた安全技術や知見を駐車場用途へ応用する技術開発に取り組んできました。
「折れずに“曲がる”新ゲートバー」の特徴
この新ゲートバーは、車両が接触しても折れずにしなやかに曲がり、元の形状に復元する構造を有しています。約1年間の実証実験(PoC)を通じて両社で検証を重ね、最適な機材構成を見極めてきました。鉄道分野の安全技術を駐車場領域に展開するこの取り組みは、業界内でも先進的な試みであると言えます。

期待される効果と今後の展望
本開発により、ゲートバーへの接触時の破損リスクが低減され、利用者の修理費用負担の軽減、および駐車場運営の効率化に貢献することが期待されます。この施策は、三菱地所パークスの「安心かつ高品質なパーキングオペレーション」というValueと、JR西日本グループの「鉄道技術による社会課題解決」という技術ビジョンの双方に資する取り組みとして推進されています。

今後は両社の連携のもと、この技術を起点とした安全性・効率性の向上を進め、駐車場運営の高度化が図られます。さらに「鉄道×駐車場」の技術横展開を通じて、AIカメラをはじめとするデジタル技術の活用やデータ分析による運営最適化を推進し、駐車場のDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速していく方針です。
実証実験の概要
「(仮称)折れずに“曲がる”新ゲートバー」の実証実験は、北海道ボールパークFビレッジ駐車場(北海道北広島市Fビレッジ)の自走式駐車場を対象に、2025年4月以降に実施される予定です。導入効果として、ゲートバー破損本数の変化が検証されます。

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