コーピー、JR東日本と共同で山手線向けパンタグラフ損傷検知AIの試行導入を開始

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取り組みの背景と技術的価値

パンタグラフの故障は、列車の遅延や運行停止に直結する重大なリスクです。AI画像解析を活用することで、パンタグラフの損傷を早期に把握するシステムが構築されます。これにより、設備被害の波及を防ぎ、点検・復旧作業の効率化と作業時間の削減が期待されます。

開発されたAIには、以下の主な技術的特徴があります。

  • 物体検出AI: 走行中の列車を撮影した画像からパンタグラフをリアルタイムで検出します。

  • 損傷検知AI: 検出された画像から損傷や異常の有無を高精度で判定します。

  • ミッションクリティカル対応: 環境変化や外乱が発生する屋外環境においても、頑健なAIが試行されています。

JR東日本との共創の歩み

コーピーとJR東日本の共創は、2025年4月に始まりました。同年5月には「第11回JR東日本スタートアッププログラム DEMODAY」において、自動運転AIの堅牢性と製造業向け外観検査AIの精度を融合させた「頑強AI」として優秀賞を受賞しました。

その後の概念実証では、パンタグラフの検出および良否判定において高い精度を達成しています。リアルタイム検知の重要性が高まるにつれて本格的な技術開発へと移行し、今回の試行導入へとつながりました。

今後の展望

コーピーは今後、山手線での試行導入を通じてAIの精度向上と信頼性確保を継続し、山手線への本格導入を目指すことで、首都圏の鉄道安全をさらに高めていくとしています。このプロジェクトで培われた「過酷な現場環境下でのミッションクリティカルなAI実装」のノウハウを活かし、鉄道、エネルギー、製造業など、安全性が最優先される領域へのAI社会実装をさらに推進していく方針です。

株式会社コーピーについて

株式会社コーピーは、「先端AI技術で人命を救い、平等を拡張する」ことをミッションに掲げ、失敗の許されないミッションクリティカル領域におけるAI導入を目指す東京大学・仏Inria発のAIスタートアップです。AIの実運用で必須となる品質保証に焦点を当て、XAI(説明可能AI)技術を用いた説明性向上や、QAAI(AI向け品質検証)技術を用いた実環境における頑健性・脆弱性検証などを行う包括的アルゴリズムの開発とソリューション提供を行っています。また、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「AIセーフティ強化に関する研究開発」事業において、生成AIを適切に管理・利用するために必要となるAIセーフティ基準の策定・普及とAIセーフティ評価・管理技術の開発にも取り組んでいます。

  • 会社名:株式会社コーピー(Corpy & Co., Inc.)

  • 設立:2017年3月

  • 本社所在地:東京都千代田区神田神保町1-44-11

  • 代表取締役:山元 浩平

  • ウェブサイト:https://corpy.co.jp/

関連リンク

  • 2026年3月10日発表 JR東日本プレスリリース「輸送障害発生時の設備点検にAIによる画像解析とドローンを導入します ~さらなる早期復旧と運転再開を目指します~」:https://www.jreast.co.jp/press/2025/20260310_ho02.pdf

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