保守業務の最適化と労働力不足への対応
東京メトロは、グループ中期経営計画「Run!~次代を翔けろ~」において、「新技術の導入やDX等による鉄道オペレーションの進化」を掲げています。この取り組みは、安全性の向上、安定した運行の維持、そして将来的な労働力不足に対応するための保全業務の最適化を目的としています。
これまでの鉄道保守は、社員による現地での定期検査が中心でした。しかし、持続的な鉄道事業運営を実現するため、東京メトロは鉄道設備の各分野でCBMの開発・導入を進め、メンテナンスの効率化と検査周期の最適化を図っています。
センシング・AI技術による状態監視
今回のCBM化では、鉄道変電所・電気室を対象に、従来は社員が現地で定期的に実施していた検査を遠隔化します。具体的には、各種センサーを活用して映像、温湿度、部分放電、塵埃などの状態データを高頻度で取得し、リアルタイムでの監視を実現します。

取得されたデータは、現在構築中のデータ基盤「REFMa CoRE」上でAIにより分析されます。これにより、故障予兆の早期発見や設備更新タイミングの適正化を目指します。
導入されるセンサと監視ダッシュボード
保守業務に活用されるセンサーには、カメラ、塵埃センサー、温湿度センサー、部分放電センサーなどがあります。

これらのセンサーから得られたデータは、監視ダッシュボードを通じて視覚的に確認できます。例えば、温度や湿度、振動などのデータがグラフで表示され、閾値を超過した場合にはアラートが発報され、現地確認を促す仕組みです。

高圧設備の監視ダッシュボードでは、リアルタイムの温度、湿度、稼働状況などが表示され、異常が検知された際には迅速な対応が可能となります。

期待される効果と今後の展望
このCBM化により、以下の効果が見込まれています。
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設備状態の高頻度監視による故障予兆の早期把握
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感電などの危険を伴う作業の大幅な削減と労働災害の防止
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データ遠隔取得による現地作業や移動の減少に伴う検査時間の削減(最大60%程度の見込み)
2026年度は、千代田線代々木変電所周辺がCBM・スマートメンテナンスの重点取り組み地域として設定され、各種検証が進められます。その後、2027年度以降は他エリアへの水平展開が計画されています。
東京メトロは、今後も新技術の導入とDXによる鉄道オペレーションの進化を推進し、さらなる鉄道輸送の安全・安心の向上を目指していくとのことです。

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