JR東日本グループが駅を起点とした「捨てない社会」実現へ向け資源循環モデルの実証実験を開始

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実施背景:沿線での新たな資源循環モデルを構築

循環型社会の実現は、環境問題だけでなく、原材料の高騰による物価上昇やごみ処理にかかる行政負担の増加、市民サービスの低下といった社会課題の解決に重要とされています。しかし、資源循環を持続可能な取り組みとして社会に定着させるためには、不要品を集める「回収拠点」、効率的な「物流」、「選別」、そしてリユースによる「再販売・再流通」といった複数の機能を、経済性を確保しながら確立する必要があります。

これまで、生活動線上で気軽に利用できる回収拠点の不足や、物流コストの高さ、再販売・再流通の場の確保などが課題となり、循環の仕組みを広げることは容易ではありませんでした。そこで今回の実証実験では、JR東日本グループが持つ駅や商業施設といった生活圏のインフラを活用し、日常の中で不要品を手放せる回収拠点を拡大します。さらに、ジェイアール東日本物流の物流ネットワークを利用して効率的な運搬を行うことで、回収から再販売・再流通までをつなぐ新たな資源循環モデルの構築を目指しています。

沿線循環モデルの図

連携概要と具体的な取り組み

この取り組みでは、駅や駅ビルといった生活動線上に「PASSTO」による衣類・雑貨等の回収拠点を設置します。そして、沿線の物流ネットワークを活用して効率的に集荷・輸送を行い、商業施設やイベント空間などを利用した再販売・再流通の場を創出します。これにより、これまで分断されがちだった資源循環のプロセスを、駅の沿線・地域が一体となって成立させることを目指し、環境価値の創出だけでなく、事業として継続可能な循環モデルの可能性を検証していきます。

1. 資源循環サービス「PASSTO」による資源回収

アトレ松戸、アトレ取手、プレイアトレ土浦の3施設にて、「PASSTO」による資源回収が実施されます。アトレ各店には特別仕様のPASSTOボックスが設置され、日頃の買い物のついでに手軽に不要品を手放せるようになります。これにより、効率的な不要品の回収を目指すものです。

回収された品物の一部は、アトレ松戸で開催予定の「PASSTO Market」で販売され、沿線における資源循環を実現します。これにより、沿線の人々が「価値を次の人に届ける資源循環の取り組み」へ無理なく参加できる体験を提供します。

  • 設置期間:4月20日(月)〜(終了日未定)

  • 場所:アトレ松戸5階、アトレ取手1階、プレイアトレ土浦1階

  • 回収品目:衣類・バック・服飾雑貨・おもちゃなど

  • サービス提供時間:アトレ各店の営業時間に準じます。

アトレ松戸の外観

アトレ取手の外観

プレイアトレ土浦の外観

アトレに設置されたPASSTOボックスのイメージ

2. あおぞらマルシェでの回収イベントの実施

JR松戸駅西口駅前広場で開催予定の「あおぞらマルシェ」では、大規模な不要品回収イベントが実施されます。PASSTOボックスでは回収できない靴類やキッチン用品なども広く回収される予定です。回収された品物は、ECOMMIT社のサーキュラーセンターで専門のスタッフが一点ずつ丁寧に選別し、リユース・リサイクルとして循環されます。また、回収品は5月23日(土)開催のアトレ松戸「PASSTO Market」で再販売されます。

  • 開催日:4月29日(水) 10:30〜16:00

  • 場所:JR松戸駅 西口 ペデストリアンデッキ

  • 回収品目:衣類・バック・服飾雑貨・おもちゃ・キッチン用品・靴など

イベントの詳細は、以下の特設サイトでご確認ください。

あおぞらマルシェのPASSTOボックスのイメージ

3. アトレ松戸での「PASSTO Market」の開催

PASSTOボックスや回収イベントで集められた品物を中心に、再販売を行う「PASSTO Market」が開催されます。このマーケットを通じて、地域の人々が資源循環を体験し、沿線を舞台とした新しい資源循環モデルの構築を目指します。出展品の一部は、PASSTOボックス利用者や回収イベント参加者からのアンケートに基づき、地域の人々が求める商品を取り揃えることで、よりメリットのある販売イベントを目指します。また、沿線地域で集められたものをその沿線に戻す地域循環の活性化も図られる予定です。

  • 開催日:5月23日(土) ※雨天順延5月30日(土)

  • 開催時間:10:00~18:00

  • 場所:アトレ松戸 8F 屋上庭園ガーデンテラス「PASSTO Market」特設会場

  • 共催:株式会社ECOMMIT、JR東日本スタートアップ株式会社

PASSTO Marketのイメージ

4. 沿線の物流ネットワークを活用した集荷・輸送

駅や駅構内の商業施設等向けに構築されている既存の沿線物流ネットワークを活用し、回収品の集荷・輸送が実施されます。また、駅や駅構内の商業施設等に搬入を行ったトラックの帰り便を利用することで、効率的で環境にやさしい集荷・輸送オペレーションの構築を目指します。

物流トラックのイメージ

倉庫内のイメージ

将来的な展望

本実証実験は、JR沿線という生活圏の中で実施される点に特徴があります。回収から再流通までを比較的短い距離で完結させることで、「沿線単位で循環が回る小さな循環圏」の形成が可能になるという仮説のもとで検証が進められています。今回は常磐線エリアでの実施を予定しており、今後は他の沿線への展開も視野に入れています。

将来的には、物流拠点において選別機能の一部を担うことによるさらなる効率化やコスト最適化も検討されており、地域や沿線単位で持続的に循環が機能する社会インフラの実装を目指していくことでしょう。JR東日本スタートアップ株式会社は、この取り組みを通じて、鉄道沿線という生活圏の価値を高めるとともに、地域とともに持続可能な社会の実現に貢献していきます。

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