新設太陽光発電所による再エネ電力供給
発電合同会社が開発する太陽光発電所は、2026年4月から2027年度末にかけて順次運転および供給を開始する予定です。この取り組みにより、2028年度には、東急線の運行にかかる年間使用電力量約3.7億kWhのうち、約3割にあたる約1.1億kWhが、コーポレートPPAを活用した追加性のある電力となります。これは、2026年3月時点で大手民鉄の中で最も高い導入比率です。
調達した電力は、東横線、目黒線、東急新横浜線、田園都市線、大井町線、池上線、こどもの国線における運行にかかる電力の一部として使用されます。

電力供給体制と各社の役割
本取り組みでは、電源調達と需給運用に関する実績・知見を有する東北電力株式会社と、東急線沿線を中心に地域に根差した電気サービスを提供する株式会社東急パワーサプライが共同で電力供給を行います。

各社の主な役割は以下の通りです。
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東急株式会社: 発電合同会社を通じて、東急電鉄向けに必要規模の発電所を開発・確保します。
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東急パワーサプライおよび東北電力株式会社: 発電合同会社が提供する再エネの発電量に対し、市場などから調達する補完電力や非化石証書を組み合わせ、東急電鉄が必要とする電力量を安定的に供給します。
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東急電鉄株式会社: 長期にわたる再エネの購入契約を締結することで、発電から小売までのサプライチェーン全体の計画的なエネルギー調達体制の構築を後押しし、再エネ開発を下支えします。
東急グループの環境ビジョンと脱炭素への取り組み
東急電鉄は、すでに2022年4月から日本初の取り組みとして、小売電気事業者が提供する再エネメニューにより、全路線を再エネ由来100%電力で運行しています。今回の取り組みは、それに加えて多くの電力を使用する事業者として環境への貢献をさらに強化し、再生可能エネルギー電源の創出と電力インフラの支援を目指すものです。
東急株式会社グループは、2022年3月に「環境ビジョン2030」を、2025年9月には「環境ビジョン2040」を策定し、脱炭素・循環型社会の実現に向けた目標を掲げ、再エネ創出などの取り組みを推進しています。

東急電鉄における脱炭素社会に向けた主な取り組みは以下の通りです。
1. 「省エネ」の取り組み
- 新型車両の導入: 省エネ性能の高い新型車両(2020系、6020系、3020系など)を導入し、消費電力を旧型車両と比較して約半減させています。

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運転における工夫: 運転士が惰行時間を増やす「エコ運転」を実施し、消費電力を削減しています。
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照明のLED化: 車両の照明はすべて完了し、駅構内も92%のLED化が完了しています。
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駅リニューアルにあわせた空調換気設備の省エネ化: 田園都市線駒沢大学駅のリニューアルでは、効率的な運用により省エネ化を実現しています。
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駅舎補助電源装置の導入: 田園都市線南町田グランベリーパーク駅では、回生電力を駅の照明などに使用できる装置を2025年に導入しました。
2. 「再エネ」活用の取り組み
2019年の世田谷線を皮切りに、2022年からは東急線全線で、トラッキング付き非化石証書を活用した実質的な再エネ由来電力100%での運行を実施しています。
3. 「蓄エネ」の取り組み
大規模災害時のBCP強化や鉄道電力の効率的な活用などを目的に、田園都市線に電力を供給する市が尾変電所への大規模蓄電システム(出力:2.1MW、容量:10MWh)の整備を進めており、2026年度中に運用開始予定です。

関連リンク
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東急の環境ビジョン2040: https://tokyu.disclosure.site/ja/135/
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東急電鉄株式会社: https://www.tokyu.co.jp/railway/company/
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東急株式会社: https://www.tokyu.co.jp/company/
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株式会社東急パワーサプライ: https://www.tokyu-ps.jp/
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東北電力株式会社: https://www.tohoku-epco.co.jp/
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株式会社東急パワーサプライ 関連情報: https://www.tokyu-ps.co.jp/smartgreen/

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