銘建工業、関東向け集成材の安定供給と環境配慮を目指しJR貨物による鉄道輸送を本格導入

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輸送手段を「選び直す」時代へ

物流課題のイラスト

資材物流においては、トラック輸送が現在も主力であり、現場との細かな調整や柔軟な対応に重要な役割を果たしています。しかし近年、トラックドライバー不足や燃料費の高騰といった構造的な変化により、従来と同じ方法での資材輸送の継続が難しくなりつつあります。

一方、長距離輸送や大量輸送の分野では、鉄道輸送を活用することで、安定性や環境負荷低減の両面で効果が期待できます。輸送手段を単純に置き換えるのではなく、複数組み合わせて活用する「モーダルシフト」の考え方は、住宅・建築分野における資材供給を見直す上で、現実的な選択肢の一つとなりつつあります。

モーダルシフトとは

モーダルシフトとは、従来のトラック輸送に加え、鉄道や内航海運など複数の輸送手段を組み合わせて活用することで、物流全体の最適化を図る考え方です。近年では、環境負荷低減に加え、輸送力不足や物流網の安定確保への対応策として、官民連携のもとで推進が進められています。

こうした背景を踏まえ、銘建工業は今回、JR貨物を活用した鉄道輸送に取り組み始めました。

関東方面への安定供給と環境負荷低減

今回の取り組みでは、関東方面のプレカット工場向けの資材を対象としています。2026年3月にトライアル輸送を実施し、輸送品質やスケジュール面での検証を行った上で、5月より本格稼働に移行しました。

トラックがJR貨物コンテナを積載

トラック輸送と鉄道輸送の役割分担によるモーダルシフトにより、建材の安定供給と、輸送に伴う環境負荷低減の両立を図っています。

モーダルシフトによる効果

鉄道輸送へのモーダルシフトは、トラック輸送と比べてCO₂排出量を抑えられる点が特長です。本取り組みにより、製品輸送に伴う環境負荷の低減が期待されています。

国土交通省の試算によると、長距離輸送において1トンの貨物を1km輸送した際のCO₂排出量は、営業用貨物トラックが195gであるのに対し、鉄道は19gと、約10分の1に抑えられるとされています。こうした特性から、モーダルシフトは地球温暖化対策としてだけでなく、物流の持続性を高める施策としても位置づけられています。

EF210形電気機関車がコンテナ列車を牽引

また、近年ではトラックドライバー不足や拘束時間の長期化といった課題を背景に、輸送力をいかに維持するかという観点からも、モーダルシフトへの関心が高まっています。長距離輸送の幹線部分を鉄道が担うことで、トラックは集配や現場対応といった役割に集中でき、輸送全体の安定性を確保しやすくなるとされています。

本件はJR貨物におけるラウンド輸送(復路の空荷削減)にも貢献しており、物流全体の効率化という社会的価値の創出にもつながっています。自社の利便性のみならず、サプライチェーン全体の最適化を意識した取り組みです。

企業理念と今後の展望

銘建工業の建物画像

こうした考え方の背景には、銘建工業が掲げてきた「あるものを使い切る」「新しい価値を提案する」という理念があります。同社は、集成材・CLTの製造に加え、製造工程で発生する木くず等を活用したバイオマス発電事業など、資源の循環を意識した事業展開を行ってきました。

鉄道輸送の開始も、持続可能性と安定性を確保するための重要な一歩と捉えられており、トラック輸送と鉄道輸送の役割分担によるモーダルシフトを推進していく方針です。銘建工業は、物流の安定性、住まいづくりの現場を支える供給責任、そして環境負荷の低減を同時に達成するための方針を、今後も現場に即した形で検討・実施していくとしています。

会社情報

  • 会社名:銘建工業株式会社

  • 本社:岡山県真庭市勝山1209

  • 設立:1966年7月(創業1923年)

  • 資本金:3,780万円

  • 事業内容:

    • 構造用木質建材の製造(集成材・CLT)

    • 木質構造事業(木質構造の設計・施工)

    • バイオマス事業(発電・木質ペレット)

関連サイト

銘建工業WEBサイト画像

銘建工業株式会社は、住宅・建築分野向けの木質建材を製造・提供する建材メーカーです。集成材およびCLTを中心に、住まいづくりから中大規模木質建築まで幅広い用途に対応し、全国の建築現場へ製品を供給しています。「あるものを使い切る」「新しい価値を提供する」という理念のもと、持続可能なモノづくりに取り組んでいます。

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